第171章ミランダ、あなたは泥棒です

コンベンションセンターの外。

木陰に一台の黒い車が潜んでいた。クリフトンは運転席に座り、半分開いた窓から氷のように冷酷な横顔をのぞかせている。

手にはスマートフォンが握られ、親指が無意識に画面の縁をなぞっていた。

通知音が鳴った。

新しいメッセージがポップアップする。

送信元は登録されていない、ランダムな文字列の番号だった。

『ボス、確保しました。あの廃クリニックの地下で、改造されたガスボンベ爆弾を二つ発見しました。起爆装置はズロンが持っていました』

『ヤツは自白しました。奥様を誘拐し、金と株式譲渡の書類を奪った後、クリニックごと爆破して事故に見せかける計画だったとのことです』

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